16時のハードボイルド

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ネタバレ無し「君たちはどう生きるか」世界一わかりやすい感想

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まず結論から言いたい。

マジで面白かった。ジブリ作品はほぼ見てるけど、上位に入る面白さだ。

宮崎駿作品が好きなら、絶対に見たほうがいい。

いろいろいわれてるみたいだが、難しさとかかけらもない。おれたちはただ素直な心をもって、アニメーションでしかできない表現の冒険活劇を楽しめばいい。

メッセージ性の強いタイトルに反して、メッセージ性とか特に感じ取ろうとしなくて大丈夫だ。ていうかそういうの求めるなら本とか読もう。2時間の商業アニメーション映画にそういうものを仮託しなくていいのだ。深読みしてるやつは自分では気がつかないうちに、頭でっかちか、自己投影してるやつか、承認欲求が欲しいか、自分の感受性が枯れたことにも気づいてないハイチゾンビになってるかもしれないぜ。

まぁ深読みしてもいいし、そういうの話すのもそれはそれで楽しさはあるけど、ふむふむ、このキャラクターはナントカの暗喩で、このセカイはこういう構造になってるのだな、とかそういう深掘りをしたって、結局出てくるのは自分自身なんだよ。

『ベイビー、あんたが探してんのは結局あんた自身なのよ』

 ――舞城王太郎ディスコ探偵水曜日』(新潮文庫

そんなことよりもっと大事なのは、心地よい情景とか、愛らしいキャラクターとか、世界観の不思議を感じることで、日本人が愛したというか日本人に多大な影響を与えた天才クリエイターの創るアニメーションを、存分に劇場で体感してほしいなと思う。

美味しいご飯を食べたとき、ただ美味しいと感じるように、子供の頃のようにかわいいとか危ないとか綺麗とか怖いとか味わってほしい。

子供がいたら見せてあげたいと思う。

後でネタバレありの感想解説も書きます。